千葉市で法人登記をやってみた!
そんなこんなで、この4月から会社をはじめまして…。
3月〜4月は法人登記の手続きやらなにやら、生まれて初めてづくしの体験をしてきたのですが、せっかくなので、自分が起業に際してどういう手続きや作業を行ったのか、覚えているうちにまとめておこうと思います。
初心者向けのWEBページや書籍は数あれど、各々微妙に違うことを言っていたり、細かな部分が曖昧だったり、自分の場合どうすればいいんだこれ?的なことも多々あったので、これから、特に一人で資本金も最低限でコンパクトな起業をしようと企んでいるかたや、「千葉市 会社 設立」とかでググって来られたかたに、ご参考まで、お役立て頂ければと。
以下、やったことです。
①「会社設立Freee」を使う
WEBページ上で問われる情報を入力していくだけで、各所へ申請する記入済み書類PDFを出力してくれる、とても便利で素敵な無料WEBサービス。
「次はこれを印刷してあそこへ持っていけばいい」といった感じで、順序立てて会社設立までの手続き喚起をしてくれます。
(ただし、登録すると営業電話やメールで、本編サービスである「会計Freee」の登録へ執拗に勧誘されます。自分の場合そのまま「会計」の利用も視野にあったので問題なかったのですが、会計Freeeを使う気が一切ない人は、他の類似サービスを使ったほうが良いかもしれません)
②定款(ていかん)の内容を考える
会社のいろは、会社の基本的な規則を定めた書類をつくります。
「会社設立Freee」では、会社名や住所、資本金額もろもろ入力し、事業内容もプルダウンから選択していくだけで(必要に応じて文言の修正はできる)この「定款」がPDFとして出力されるのですが、とりあえず事業内容に関して自分の場合は、まずWEBサービスを作ろうと思うのでそれを第一に、その後ひょっとしたら派生でキャラクターとか作ってグッズも売ったりするかもしれないぞ?とか、そんな感じで可能性がゼロでないものを記載しておきました。
(事業を行うために免許がいるような業種の場合、免許も無しに書いてしまうと定款のチェックや登記時に却下されると思いますので、なんでも書いておけば良いわけではないです)
③印鑑を作る
今後、 色々なところで会社的な申請や登録、契約等をするに際し、
・会社実印(契約書など、とても大事な書類に押すやつ)
・銀行印(銀行口座用に、実印とは別モノとしておいたほうがよいやつ)
・角印(見積書とか請求書とか、比較的フランクな書面に押すやつ)
は必要なようで、こちらでネットから注文しました。
(※ネットで印鑑を注文できるサイトってたくさんありますけど、スマホでのページ表示がキレイで見やすかったのでここにしました。改めて、WEBページのデザインやスマホ対応って大事ですね!)
デザインを職人さんの手書きにしてもらうとオプション料金がプラス5,000円かかるのですが、特に大事そうな実印だけ手書きにしてもらいました。
自分のときは注文から1日くらいでデザインの確認が来て(画像がメールで送られてくる)、ちょっとだけ修正をお願いしてOKしてから、3営業日くらいで家に到着しました。
④会社の所在地を決める
いっちょまえの事務所を借りるお金などなく、とはいえ自宅の住所を登録するのもちょっとなぁ…というところで、我らが千葉市の千葉市産業振興財団が作ったオープン型のワーキングスペース、「チバラボ」(正式名称は「千葉市ビジネス支援センター中央分館」)を利用することにしました。
CHIBA-LABO(チバラボ:千葉市ビジネス支援センター中央分館)は、千葉市での起業支援の拡充を目指して、事業構想がアイデア段階に留まっている方や創業間もない起業家の方が、現役のビジネスパーソンの指導や助言を受けながら、お互いに連携・協力して新たなビジネスを創出することを目的とした起業家支援の施設です。
場所は(千葉駅近辺が分かる人向けに言うと)千葉パルコ・中央公園前にあるツインビルの、ホテルじゃないほうの7階です。
JR千葉駅・京成千葉中央駅から徒歩10分くらい。
最寄り的には、千葉都市モノレールの葭川公園駅から3分くらいです。
朝9時~夜21時に利用できる終日コースだと10,000円/月、夕方18時~夜21時の夜間コースだと5,000円/月で、法人登記のための住所利用を含め、施設を利用できます。
(自分の会社用の郵便受けを1つ貸与してもらえます)
チバラボでは創業の準備や創業後の悩み相談に役立つ各種セミナーなども適時開催されているのですが、なかでも、利用者であれば無料で受けられる創業個別相談会(1か月間、全4回)を受講すると、市の特定創業支援事業から認定を受け(千葉市から認定書をもらえる)、法務局で法人登記する際にかかる登録免許税の最低15万円が、なんと半額の7万5千円になる(他にも銀行でお金を借りる際の上限やら利子やらも優遇)といったステキな特典も!
千葉市産業振興財団のコーディネーターさんがワンツーマンで創業にまつわる疑問や悩み相談にも気さくにのってくださるので、起業初心者には、受けないのは損としか言いようのない相談会です。
…ちなみにチバラボは、正式な住所表記がクッッッソ長いのだけが、たまにキズです。
イコール、現在の弊社の所在住所なのですが、
千葉県千葉市中央区中央二丁目5-1 千葉中央ツインビル2号館7階 千葉市ビジネス支援センター中央分館
「千葉」という言葉が4回、「中央」という言葉が4回登場します。
我が家の住所にも「千葉」という言葉が3回、「中央」という言葉が1回登場するので、会社の所在地と代表者の住所を書かなければならない書類では、千葉県やビル名省略なしのフルスペックだと「千葉」という言葉が7個、「中央」という言葉が5個となります。
手首を痛めながら、自分 is THE 千葉の中央という変な自信だけは湧きあがりました。
なお、ジャパンネット銀行に会社の口座を作ろうとネットから申し込むときにフォームの文字数制限で入力できず、しばし途方に暮れましたが、よく見たらそういう場合はビル名を抜いてくれと書かれていたので「千葉中央ツインビル」を抜いたところ、ぎりぎり入り事なきを得ました。。
⑤公証役場で定款を認証してもらう
会社の所在なども決まり、定款に記載する内容も定まりましたので、今度はその定款を「公証人」という方に認証してもらう(ちゃんとした公文書であると認めてもらう)必要があります。
(これも会社設立Freeeを使っていれば、基本的には画面に書いてある通り進行していけば良い流れです)
1.公証人に内容をチェックしてもらう(無料)
会社設立Freeeが出力したPDF記述内容を、公証役場にいる公証人のかたに問題がないかチェックしてもらいます。
依頼はFAXとかでも良いようですが、自分の場合は電話で問い合わせて紙に印刷した定款を持参して公証役場へ出向き、直接確認してもらいました。
直接確認してもらったほうが、その場で疑問も聞けたりして良いかと思います。
(自分のときはモノレールの葭川公園と県庁前の間のボロい読売ビルに入ってたのですが、最近、千葉駅前大通り沿いに引っ越したようです)
ちなみに、会社設立Freeeのテンプレ出力そのままの文言だと若干よくない箇所があったようで、公証人のかたのアドバイスで以下の記述を修正しました。
・会社の所在地「千葉県千葉市中央区」→「千葉県千葉市」で良い。
(区まで書いてしまうと、例えば中央区から美浜区に移転することになった際など、わざわざ定款の修正・再認証が必要となってしまうので)
2.電子認証の手続きを行う
定款の認証には、「紙」での認証と「PDF」での電子認証があるのですが、紙の場合は4万円の収入印紙を買って貼らなければなりません。
電子認証の場合、収入印紙はいらないのですが、PDFに電子署名を埋め込んだりするためにAdobe Acrobatやら住基カードやらICカードリーダーやら購入したり準備しなければなりません。
…が、会社設立Freeeの場合、画面上の『公証人に内容確認してもらったから、あとはなんとかして』的なボタンを1つポチるだけで、提携している司法書士が定款を公証人に電子認証してもらえる状態へと仕上げ(Acrobatでの電子署名埋め込みとかそういうやつ)、メールで伝えた公証役場の公証人へも勝手に連絡してデータ送付してもらえます。
(司法書士のかたへは、この作業代として5,000円を指定の銀行口座へ支払います。)
3.定款を受け取りに公証役場へ
司法書士から上記の作業完了連絡を受けたら、再度、公証人とアポをとり、認証された定款を受け取りに再度公証役場へと行きます。
認証代金として5万円と、書面の定款(法務局への登記提出用、自分の手元にとっておく用)も2部ほどもらうため、プラス2千円くらい必要です。
電子認証の場合、PDFデータが原本ですので、CD-Rに焼いてもらっての受け取りとなります。(自分の場合、家に余っていた太陽誘電の10年モノのCD-Rを持参しましたが、公証役場にも用意されているようでした)
これで晴れて、会社の公式な「定款」が完成です!
⑥法務局で法人登記の申請をする
書類やら印鑑やらいろいろ揃ったら、いよいよ法務局で登記の申請です。
『法務局で申請した日=会社設立日』となりますので、この日の選定は大事です!
自分の場合タイミング的にたまたまというのもありますが、キリ良く4月1日としました。
(ちなみに定款作成の段階で会社の事業年度の区切りが何月から何月なのかを定める必要があるのですが、例えば、よくある4月~3月とした場合は3月に会社を登記してしまうと既に最終月のため、即刻、第一期の決算作業をしなければならなくなってしまうので注意とのことです)
(千葉みなとの千葉中央郵便局の裏側・県立美術館の前にあります)
提出書類は、様々な書類(認証された定款や、会社設立FreeeがPDFで出力したもろもろの書類や、資本金があることを証明する自分の銀行口座の通帳コピーなど)に印鑑を押したり、正しい順番通りに並べてホッチキスで止めたり、ページ間には契印を押したり、そんな感じの製本作業を経て完成です。
法務局へ行くと建物内に郵便局の出張所が入っているので、先ずそこで登録免許税(自分の場合は7万5千円)分の収入印紙を購入し、提出書類に貼り付け、受付で提出します。
自分的にはここまでの集大成として、きっと書類内容不備の事細かなチェックを受ける等、一番緊張の走るクライマックスシーンが訪れるイメージだったのですが、朝イチで行って2~3人並んでる程度&書類は出したらサッと受領されるだけで完了と、ちょっぴり肩透かしな展開でした。(内容の不備チェック自体はこの後で行われるからですね、、)
※自分の場合(登録免許税が減額となっている際)の提出時ポイントとして…
・自分はチバラボで創業個別相談会を受講したことで千葉市の特定創業支援事業から認定され、登録免許税が通常の15万円ではなく半額の7万5千円になっているのに対し、会社設立Freeeで自動的に出力される提出書類、「株式会社設立登記申請書」の記述「登録免許税 ⾦150,000円」は修正する機能が存在せずモヤモヤしていたのですが、これは提出の折に現地(法務局の受付)で聞いたところ、「150,000円」の部分に手書きで二重線を引いて印鑑を押し、横に「75,000円」と書く修正でOKでした。
・要注意なのは、このとき、千葉市からもらった特定創業支援事業の認定書を一緒に受付へ提出する必要があるのですが、ただ渡すとそのまま原本を持っていかれてしまうので、今後も別のことに使う(例えば、銀行に融資してもらう際に恩恵を受けるべく必要な)可能性がある旨を伝え、法務局には複写を受領してもらいます(その場でコピーを取って頂き、内容が原本と相違ない旨を書いて押印をすることで受領)。
(ちなみにこうした申請関連で役所等へ出向く際、自分は何か書類不備があったときにその場で修正できるよう、申請書データ・会社実印・個人実印など、常に持ち歩いてました)
⑦登記完了を待つ
法務局で登記書類を 提出したあとは、登記の完了を待ちます。
登記完了予定日は書類提出時に受付に掲示があるのと、控えとして紙でももらえますが、基本的には「登記完了予定日」まで何事も(書類の不備や内容に対するツッコミなど)なければ、無事登記完了(特に連絡は無い)というシステムです。
■千葉地方法務局 登記完了予定日
http://houmukyoku.moj.go.jp/chiba/static/kanryoyoteibi.htm
完了予定日数は、時期により、だいたい空いてるときで3日、混んでるときで10日くらいのようです。
自分の場合は4月頭といういかにも混みそうな時期のため、1日に申請で10日後の11日が完了予定だったのですが、ネットで「予定より早く終わってることもある」という情報を目にしたので試しに7日に電話してみたところ「もう登記されてますよ」とのこと。
ここでついに、『株式会社せひら』の誕生です!!
ひとまず、法人誕生までの流れはこんな感じでした。
このあと法務局へ登記事項証明書をゲットしに行ったり、それを持って税務署やら年金事務所やらを回ったり、銀行口座作ったり、引き続き頭がフットーしそうな様々な手続きがあったのですが、それはまた、別の機会にまとめられればと思います。(電池切れ)
⑧『やることリスト MEMOE』を使ってみる
さてさて。会社設立に限らずですが、こうした一連の手続きや作業は抜けや漏れがあると後でめんどくさいことになるので、誰しも紙の手帳なりToDoアプリなりで自分がやることの備忘リストをつくりますよね。
そんなときは、「やることリスト」をなるべくシンプルに作れて、簡単に「まだやってないこと」「やったこと」のチェックができるWEBサービス、『やることリスト MEMOE』が便利です!
(自分的にすごく良い流れで突入していると思っている自社サービス宣伝)
無料で使えて、WEBアプリなのでスマホでもPCでもアクセスできるのはもちろん、複数人で共有する使い方もできますので、よろしければ気軽にお試しくださいね…!
リリース時の紹介記事はコチラです。